目覚まし時計 : 577
3月26日(月) 晴 手術から1029日 / 退院して947日
なんども言いますが、私はガン患者ではなく、山下弘子です。
山下弘子という人間がいて、
その人はガンを今風邪を引いたのと同じように、ガンをひいている。
ガンは、私にとっては人生のめざまし時計だったのです。
ガンになってから、今まで眠っていた人生が覚めたのです。
嫌なこともありました、それ以上にいいことに気がついた人生です。
そのめざましは、
周りのすべてのものを、
そのめざましの振動で振るい落とすような巨大なものだったけれど、、、
私は、そのめざましによって、
目が覚めたことに幸せを感じています。
がんという病は確かに重くつらい。
だがそのことに振り回されてはいけない。
がんであっても自分らしく、自分の人生を生きたい。
そしてこんなやっかいな病にかかったからこそ
気づき学ぶことも多い。
残された人生、
自分とってもがんは目覚まし時計になり得るだろうか。
山下さんのご冥福をお祈りします。
どうか安らかに。