tongue twister のブログ

平成27年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(笑)(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

なぜさみしい : 694

8月24日(金)晴  退院して1098日 / 手術から1180日


台風20号、少し東寄りのコースを進んだからか
わが地方、暴風圏内であったにも関わらずまったくノープロブレム。
大騒ぎした割に、なんちゃじゃなかったわ。


で翌日はお決まりのフェーン現象。
肺の中へ吸い込むことが
思わずためらわれるような大気の熱さと膨張感。
これが嫌なんよねえ、台風のあとは。




お盆も過ぎ、大好きな夏ももう終わっちまった。
まだまだ暑さはそのままだけど、
山も空も雲も、そして夕焼けも、
もうそれらの気配は既に夏のものではない。


さびしい。
とってもさびしい。
ああ、哀しい。


この季節の終わりがしみじみとさみしいのは、
小学生の頃からずっと変わらない。
なんでだろうな。



今夜は焼酎ロックなど飲みながら、
過ぎゆく夏を惜しみます。
そして
気持ち込めて
“ふるさと”
を弾きます。

ある意味記念日 : 693

8月23日(木)曇時々晴  退院して1097日 / 手術から1179日


台風20号が今まさに我が地域方面に接近中。


そーいやあ数年前のこの時期に、
1泊して南国土佐の夜を飲み明かそうと、
ホテルはもちろん1件目、2件目のお店までも予約していたのに
台風で中止になるというとっても悲しい出来事があった。


もう日本では、
事前に8月に旅の計画などを立てても
実際その通りに実現することの方が難しくなってくるのかもしれない。




3年前の今日は、
4ヶ月近い入院生活を終え退院した日。


入院費の精算を待つ間、
大量の荷物をカートにまとめ感慨深く病室を眺めていると
担当医H先生が顔を覗かせ、
「確かにこの入院は大きな山だったけれど、
 今後も2ヶ月、半年、1年、そして2年と
 それぞれ山があります。頑張っていきましょう。」


その言葉を聞き、
ああ、やっぱりそうなのか、
どうにか退院はできるけれど今後も予断を許さない
「厳重経過観察」の身なんだと、
家に帰れるうれしさも半減したことを思い出す。


退院後、
再発転移の恐怖におびえながら
一日千秋の思いで日々を重ねてもうすぐ術後3年と3ヶ月。


ステージⅣのがん患者だけれど
もうそろそろ「厳重」の看板は下ろしてもいいのかな。
今度の診察で先生に聞いてみようか。

安心感 : 692

8月22日(水)曇時々晴  退院して1096日 / 手術から1178日


雲間から日が差したと思ったら急に雨がパラパラ。
で曇ったり晴れたり雨降ったり。


小学生の時に、
日が照っているのに小雨がぱらつく日照り雨のことを
「狐の嫁入り」と言うことを知り、
得意になって友人に話していた数十年前の断片的な記憶が
ハンドルを握りながら唐突に思い出された。



今日はがんセンターの歯科受診。
自宅近くの歯医者でもいいのだろうけど、
やっぱり自分の口の中のことをよく分かってもらっている安心感が欲しい。


  


手術時に、左奥の下の歯数本を抜いているので、
実際の咀嚼で使っているのは右側だけ。
残っている歯を健常者以上に大切にしなければならない。


9月末の頭頸科、形成外科の診察の日に、
歯科も入れてもらって、
スケーリングとレントゲンで見えない部分もチェックもしてもらうことにした。


入院中、同時に最大7つの科で診てもらっていたことなども
今となっては苦々しくも懐かしい。
頭頸科、形成外科、歯科、消化器外科、皮膚科、リハビリ科、そして緩和ケア科。


              


今ではその時の無知を笑って済ませられるが、
緩和ケア科の医師がたびたび病室に訪れることで、
ああ、自分はそんなにも悪いんだと悲嘆に暮れていたことが
3年以上も昔のこととなりマチタよ。