tongue twister のブログ

平成27年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(笑)(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

術後3年目の誤算 : 629

6月6日(水)曇雨 退院して1019日 / 手術から1101日


ようやく
梅雨らしくぐずついた天気が続くようになった。


       


カッパを着させたり
雨だと歩きたがらないプーの散歩が面倒だけれど、
梅雨の雨は昔から嫌いではない。




術後3年経って、
ようやく回復してきたことがある。
もう一生このままなんだとあきらめていたこと。


それは肩から鎖骨にかけての感覚の麻痺。
先週くらいになんとなく肩をぽりぽりかいていて
「アレ?」とは感じていたが、
今日それが本当だと確信した。


手術でアゴ下から喉にかけて大きく切開したためか、
それとも両頸部リンパ節郭清の影響かは分からないが、
とにかく肩から鎖骨に掛けての感覚麻痺が残っていた。


かゆみを感じてかいてみると、
そのかくという感触が感じられずかゆみだけが残る、
というような変な感覚があった。


 


うれしいもんだね。
こんな風にして長い年月かけて
気づかぬうちに体が少しずつ修復されていく。
不思議なもんだ。


あきらめていただけに
うれしい。



こんな風にして、
おしゃべりや食に関しても
まだまだ回復進化していけたらいいな。

ま、いっか : 628

6月5日(火)雲雨 退院して1018日 / 手術から1100日


術後3年を無事クリアできた。
次のがんセンター診察は今月の27日。
そこまでいくと3年と1ヶ月経過。
StageⅣ としては上出来だ。


が、
やっぱりたまに不安になることがある。
意識に上らなくなっていたことを、
ふと思い出すという感じ。



そういうとき、
治療がとても難しいあるがん患者の言葉を思い出す。


    どんなに泣いても喚いても
  「がん患者」になってしまった事実は消えないし、
    「がん患者」になってどんなにショックでも
       腹は減るし、トイレにも行きたくなるし。


      そう思ったら泣いてる自分がアホらしく思えてきたものです。


      そうしたら腹が括れました。
      今、生きているんだから ま、いっか。
            

                    


そうなのだ。
今生きている。
もっとその事実に意識を向けていかないといけない。


「腹を括る」
とは
究極の positive thinking に他ならないのだな。

寝ても覚めても : 627

6月4日(月)晴 退院して1017日 / 手術から1099日


毎週日曜日の新聞に
求人広告が入る。


昨日などは本気でじっくりとそれを眺めた。
で今もそれを手元に置いて見ている。


もうどっかの町工場でもいいくらいの気持ち。


ただひたすら物作りに専念するのもいいな。
大学生の時、
大阪の寝屋川だったか3週間ほど、
自動車部品製造のベルトコンベアでのアルバイトをした記憶がよみがえる。
こんなにも辛いのかとくじけそうになるくらい辛かった。
が、
もう人間相手はいいかな。
物や自然を相手に働きたい。


林業で山の中に入ってもいい。
もともと山登りが好きだったぞ。


漁業で荒波にもまれてもいい。
釣りに夢中のときもあったし、船酔いなぞ絶対しない自信があるぞ。



退職に向けての淡い願いが
徐々に具体的な希望へと形を変えつつある。


ただ、現実はそんなに甘くないね。