遠ざかる4文字 : 1023
6月5日(日)曇後雨 退院して2500日 / 手術から2582日
7年前の5月27日が
口の中から悪いものを取り去った最初の手術日。
その数日後の6月1日が
術後不都合が生じた為に行った緊急再手術の日。
そんなことを意識することもなくとぼけた顔でやり過ごし、
今日になってようやくそのことに思いが至る。
ああ、あの失意の日々からもう7年も経つのかとしばし感慨にふける。
術後3年くらいまでは、
再発転移の4文字が常に頭の片隅にあり、
一日千秋の思いで日々を送っていたことを思い出す。
ところが今はどうだ。
日常において、恐怖の4文字を意識することはめったにない。
大病で失ったものは決して小さくはないが、
その不都合不便な状態でさえ、当たり前だと感じられるこの頃。
がんセンターでの診察は、
昨年からようやく半年ごとに間隔が延びた。
あと3年はフォローしてもらえるようだが、
それは言い換えればまだまだ再発転移の危険性があるということでもある。
近くの田んぼでは、
水が張られ代掻きの準備が整った。
田植えの日も近い。
今年も
我が心の原風景ともいうべき愛する景色を目にすることが出来る。
ありがたいことだ。
大胆に 細心に