さよならだけが、、、 : 1026
8月19日(金)晴 退院して2575日 / 手術から2657日
立秋を迎えて半月ほど過ぎた。
そのせいか、昨日、今日と暑さが幾分和らいでいる。
特に昨夜から今朝方にかけては
秋の訪れを思わせるような心地よい涼しさで、
肌寒くて夜半に目が覚め、扇風機を止めたほどだ。
暦の上では立秋を堺に、
暑中見舞いから残暑見舞いに変わるのだろうけれど、
亜熱帯化しつつある日本の残暑は、
残暑と言うにはあまりにも強烈で、
その言葉の枠にとうてい収まりきれるものではない。
せめて朝晩だけでも早く秋の気配を感じられる日々になって欲しいと願う。
ここ最近、とても気がかりなことがある。
隣家の柴犬チョコの気配がまったく感じられないのだ。
以前のようにボールをくわえて庭を駆け回る姿も見かけないし、
鳴き声さえ聞かれない。
家の前を人や車が通る度に、あれほどうるさく吠えていたというのに。
3年と4ヶ月前に逝った我が家のプーとは、吠え友だちだった。
そんなことに気づいてから、もうひと月は経つ。
思い返せば、今の住宅地に家を建てて越してきてからというもの、
ご近所のたくさんのワンたちが逝ってしまった。
懐いてくれた子らの愛くるしい顔が、今も脳裏に浮かぶ。
ああ、胸が締め付けられるようで苦しい。
人より短い生を生きる彼ら故、仕方のないこととは言え、
切なく悲しい。
そんなときいつも脳裏に浮かぶのが、
「さよならだけが人生だ」
という井伏鱒二による有名な漢詩訳だ。
そうでもないだろう、人生には楽しいこともありますよ、
と言い返したくしたくもあるけれど、
でも、反論できない真理が込められているようで、、、。
なあ、プー。
楽しくやってるかい?