tongue twister のブログ

平成27年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(笑)(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

そういうものになりたい : 1032

11月19日(土)曇 退院して2666日 / 手術から2748日


朝方は冷え込んだものの
心地よい日の光が差していたのに、
いつの間にやら空一面灰色に覆われてしまった。
愛車にまたがり紅葉を求めて山中に分け入ろうかと思っていたが、
曇天に気持ちが萎えてしまった。
カラスと近所の飼い犬の鳴き声が空しく住宅街に響く。



先月末に敬愛する先輩が逝ってのち、
その喪失感が日毎に募っていくようで。


誰からも慕われていた先輩と、
この方も私の先輩であるけれど、
私以上に多くの時間を共に過ごし深く親交のあった方が
故人の人間性を評して語られた言葉が印象深く脳裏を離れない。


 決して自慢しない
 人の話をしっかり最後まで聞く、という謙虚な姿勢
 常に相手の土俵で話し、決して自分の土俵に引き込むことをしなかった
 相手が嬉しかったことを伝えると、心の底から一緒に喜んでくれた
  
深い悲しみの淵にありながらも、
実に故人を冷静正確に言い得ているものだと、聞きながら感じ入ってしまった。
「最近は自分の土俵で自慢話する人多いが、それらを超越していた」とも。


なるほどな。
多くのファンがいたことも改めて納得でき、
自分もそういうところで強く惹かれていたのかと。 



ああ、在りし日の人懐こい笑顔や野太い声が思い出され、
ますます喪失感が募る。



すばらしい故人評を聞いて後、
先輩の笑顔を思い出すと
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一節が常に思い浮かぶようになってしまった。
  
  そういうものに
  わたしは
  なりたい



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