日本の良心がまた逝った : 381
7月23日(日) 晴 退院して700日 / 手術から782日
日野原重明医師が
先週亡くなられた。
105歳。
その訃報を受けて以来
心の中をいろいろな思いが駆け巡っている。
それだけその人の人生や考えが、
他人にいろんな影響を与え
思考させるものであったということか。
麻央さんのときもそうだった。
先生は
人生をもっと楽しむように、
常に心待ちにする何かを持って病を撃退するように、
と訴えられていた。
エッセイ集「生きかた上手」では、
食事や就寝の時間など
あまりにも多くのルールで体を疲れさせないのがいいと、
力説されていた。
『死とは生き方の最後の挑戦』
『最期にああ生まれてよかったと思いたい』
『年をとること自体が
未知の世界に一歩ずつ足を踏み入れていくこと。
こんな楽しい冒険はない』
というような言葉も残している。
先生は自らの命がなくなるプロセスでさえ、
客観的に眺められていたのではないだろうか。
幸いにも生かされている我が命。
先に逝った方々が残された有形無形のものごとの
何万分のひとつでも
我が人生に生かす道はないものか。
日本という国から
またひとつ
大きな良心が
失われた。