tongue twister のブログ

平成27年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(笑)(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

笑える : 507

12月16日(土)   曇 退院して847日 / 手術から929日


宮田 珠妃さんは
お気に入りの作家のひとりだ。


彼の作品に
「わたしの旅に何をする。」
というふざけたタイトルのものがある。


懐かしいなと思って
今日、久し振りにパラパラとめくって、また吹き出してしまった。
少し長いけど、まあ読んでみて欲しい。



著者は学生時代、よくユースホステルを利用していて、
東北を旅していとときのこと。


夜の8頃、駅からの長い道を歩いてやっとの思いでユースホステルにたどりついた。
風呂に入ろうとしたら、若い女のヘルパーさんが、
8時からミーティングがあるので風呂は駄目だと言ってきた。風呂ぐらいいいじゃないかと思ったが、そこはぐっと我慢して、なら、そのミーティングが終わってからならいいですか、と聞いたところ、ミーティングは9時過ぎまでかかるから、今日はもう風呂には入れないと答えたのだった。
       中 略
なだめすかしたりして粘ったが、女はそんな陳情者をミーティングルームへと強引に押しやり、そのままどこかへ消えてしまったのである。
 ひどい。ひどすぎる。まるで聞き分けのない学校教師ではないか。
 しかし惨事はそれだけではなかった。
 仕方なくミーティングに参加すると、ギターを持った男のヘルパーが登場し、突然、
「君の行く道わあ!」
 と叫んだ。
 すると、部屋中が、
♬きみのおおゆくうみちわあああ。
 こ、これは・・・・・。
 「果てしなく遠い!」再び絶叫。
♪ はてしいいなくうとおいいい。
「だのになぜ」今度はさとすように。
♪  だのにいいい~、
 なぜみんな歌っているのか。どうかしてしまったんじゃないのか、と思いつつも、
私も念のため一緒に歌った。ここで一人白けていると、落伍者としてガス室送りにされそうな身の危険を感じたのである。
 そしてそのまま大きな渦に呑み込まれるように『岬めぐり』や『心の旅』なども合唱、
椅子取りゲームにも強制参加させられ、途中、女の子と手をつないで踊るようなゲームがあって、これはこれで楽しいかなと、うっかり悪魔に魂を売りそうになったりしながら、世にも恐ろしい夜は更けていった。
 だがそんなことより風呂に入りたい!
   魂の叫びを抑え、私はここから生きて出るために、最後まで歌って踊ったのだった。
     以下続く


                          こんなの貰ってたの忘れてた

                                   ヽ(^0^)ノ

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