tongue twister のブログ

平成27年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(笑)(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

術後3週間前後の頃 : 30

    この頃のだいたいの状況は、
睡 眠  23時半前後に就寝、朝6時くらいに起床
      数回は目覚めるも安定
食 事  術後2週目から、3食とも胃ろうでの食事 メイバランス
喉の傷  炎症治らず、毎日診察で洗浄
首と肩の強ばりとつっぱり  ほとんど改善せず、常につらい
・エラから頬にかけての腫れ  まったくひかず、鏡見るたびに気が滅入る
顔のむくみ 6/17くらいから、朝起きてから2時間くらいはむくみひどく、
     まぶたも腫れて自分のお腹さえ見られない
呼 吸 動くとまだしんどくて、首と肩の強ばりと相まって廊下の散歩もつらい  


6月19日(金) 採血    入院50日  手術から18日
・顔のむくみひどく、これはリンパの流れが悪いせいか。
・歯科診察 10:30  ブラッシングの仕方教えてもらう。
・リハビリ 15:15~35  相変わらず気持ちよい。 
・どうにか読書をし始めたが、やはり同じ姿勢を保つことがしんどい。
・お尻の軽い床ずれ様の症状に、ヒルドイド軟膏を塗り始める。


6月20日(土)  入院51日  手術から19日
・顔のむくみひどく、口内も腫れている。
・肩が特にだるくてやりきれない。
・昨夜よりお腹の傷口が強くつっぱっるので、テープ交換してもらう。
・西加奈子「通天閣」根性で読了 。
・妻が愛犬プーを車に乗せてきているとのこと。
 会うとあとが悲しくなるのでさんざん迷った末会う。           
 駐車場まで行くのに、首と肩ががしんどくてたまらん。
 2ヶ月ぶりの再会は、すぐの別れでうれしくも悲しい。  

      


6月21日(日)   入院52日  手術から20日
・顔とまぶたのむくみ特にひどく、太ももの付け根さえ見えず。
・両足ガーゼ交換
・職場の同僚続けて2人見舞いに来てくれるが、
 1人目の時、顔のひどいむくみとあまりの倦怠感とで面会を断る。 
 お詫びの言葉をホワイトボードに書き、看護師に託す。
 心から申し訳ない。 
・泊まり込みの看病に疲れ、心身共にしんどいはずなのに
 明るく振る舞おうとする妻に、改めて深く感謝。 
・大学生の息子からめったにないメール
「体調はどんなん? リハビリ頑張って」と愛想もくそもない。
 が、それで今日が父の日であるとともに、
   今日が息子の誕生日であることに気づく。


6月22日(月)  採血   入院53日  手術から21日
・顔と口内のむくみひどし!
 以前からのほっぺとエラの腫れとの相乗効果?で、顔がえらいことになっとる。
・リハビリ科の S先生 
 なんと今日から午前と午後の2回来てくれることに (°□°;)。うれしすぎる!!  
・松山千春が歌う「津軽のふるさと」ラジオから流れ、
 歌われる景色が目に浮かび
 その哀切な調子が深く心に沁み入って離れない。

     退院してすぐに買い求めた

                 

   


6月23日(火)  入院54日  手術から22日
・ 顔と口内 むくみが半端ない。
・今日で抗生物質の点滴を終了の知らせ 
 夕方、留置針を抜く。
 久しぶりに不自由なく動けることのうれしさよ。
・リハビリ 11:00~ / 15:00~   
 日に2度のマッサージなんて、入院してからこんなうれしいことはない。
・DVD「東京物語」を見る。
 小津安二郎監督独特の淡々とした表現がもの悲しく、
 やけに切なくなってきて見るのを途中で止める。

                                                        

先生もびっくり : 29

 6月18日(木)入院49日 手術から17日

朝の診察で診察室のいすに座ったとたん、
「えっ!  これ何!!  なんで?」
と担当医H先生の驚く声が。 ( ̄□ ̄;)!!


他の頭頸科や形成外科の先生らもいっしょになって
「なんだこれ?」
「どして?」
等々、驚いたり不思議がったりしている。


自分は何が起こっているのか訳も分からず
とぼけた顔してぼおぅ~としてましたが、
先生らが耳の後ろを見てワイワイ言っているのが分かり 
ひとり合点がいき、不謹慎ながら、思わず笑ってしまいました。


水ぶくれなんですね。
よーするにヤケド。
両耳後ろにから首にかけてかなりの範囲の水ぶくれになっているらしい。 


実は昨夜寝る前に、あまりに首や肩の強ばりとつっぱりがつらいので、
ふとあることを思いついたのです。
「そうだ、ドライヤーの温風でほぐしたろ d(^_^o)!」


こりゃナイスな idea だわと、調子こいてやり過ぎました。  
悪いことに耳から首と肩にかけて、手術の影響で感覚がかなり麻痺していたため、
やけどに気づかず
余計ひどいことになっちまったようです。


そのことを言うと、
先生ら原因分かって納得安心した様子。
で、笑われました。
頭頸科の看護師さんらにも会うたび言われました。
「ドライヤーでやったんだってね~」
恥ずかしい。


それから完治するのにひと月程かかりました。
要らん手間かけさせて、先生方、すいませんデシタ。 (o_ _)o


    

         お腹からの血管に血栓傾向があったため、左足首から血管を移植


リハビリ科のS先生が病室に来てくれて、この日から始まったマッサージ。
肩や背中を押したり揉んだり。
生まれて初めての経験でしたが、鳥肌が立つくらい気持ちよくて、
あっという間の20分でした。
明日のマッサージが待ち遠しくてなりせん。


緩和ケア科の先生も午後から様子を見にきてくれました。       


担当医H先生18:00来室し、
お尻の軽い床ずれ状になったのを診てもらいました。


いろんな科のいろんな先生が関り連携し合って
支えてくれています。
自分もめげずにがんばらんといかん。 



午後、DVD「厳冬 黒四ダムに挑む」(NHK “プロジェクトX”)を見る。
しんどくてくじけそうになりながらも、がんばって最後まで見られました。
うーん、すごいわ。 
感動。 

                 

エンディング「ヘッドライト・テールライト」のメロディーと歌詞が心に沁みます                 


           行く先を照らすのは
         まだ咲かぬ見果てぬ夢 
         遙か後ろを照らすのは
           あどけない夢
          ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
          ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない

術後2週間前後の頃 : 28

2015年6月14日からの数日


術後2週間目くらいから、
眠剤の助けもあって睡眠時間が増え、悪夢に悩まされることもなくなり、
眠りの質がかなり向上してきました。


そして何よりうれしかったことは,
痰の吸引回数も激減し、呼吸が楽になってきたことでした。


で、この頃は何が辛かったかというと、
手術の傷周辺(耳の後ろからエラ、首、肩から肩甲骨にかけて)
の半端ない強ばりとつっぱりでした。
呼吸が楽になった分、余計につらく感じるようになったのかもしれません。


横になろうが座ろうが、
どんな姿勢をとってもしんどくてしんどくて。
テレビを見たり、好きな本も読めません。


歩行器の助けを借りずに歩けるようになっていたのですが、
顔が下を向き、背骨と膝は曲がって、
その姿はまるで元気のないお年寄りのようで。
50メートルも歩かないうちにしんどくて病室に引き返していました。


唯一比較的楽かなと思われる姿勢が、
左側を下にしての横になった姿勢でした。


ですから、1日も早くリハビリ室へ行き回復のための運動をしたかったのですが、
縫合した血管保護やその他の条件のために
お医者さんからまだOKが降りなかったのです。


それとこの時期、もうひとつ辛かったのは、
顔の腫れでした。
特にほっぺからえらのあたり。
以前に「がきデカ」みたいだ、と自分で書きましたが、
すごい腫れ方で、術後2週間も経てば普通腫れはひくのでしょうけども、
私の場合まったくよくなる兆しさえありませんでした。

           

人に会うのがつらいどころか、
鏡を見るたびに、深く気が滅入りました。


その頃の記録から。

6月14日 (日) 
入院45日 手術から13日
     23:00 ~ 4:00前まで、まずまず寝られた。
・頭頸科のみの診察 口内視診と傷の洗浄
・午前の抗生物質点滴、看護師さん3回注射失敗し 
 バトンタッチでやっと決まる。
・約3週間ぶりに本格的なシャンプーしてもらう。 
 洗面台の前に座った状態なので喉が苦しいが
鳥肌がたつくらい気持ちよい  16:00
・家から愛犬プーの写メール届き
 しばし見つめるも、なんだか悲しくなってくる。
・抗生剤の点滴、動き制限されかなりの負担に 
 勝手に落ちる速度を速めたりする( ̄□ ̄;)!!


・日曜の日が陰って薄暗い午後の個室に1人、
 たまに看護師さんでも来てくれないと、どうにかなりそうだ。


6月15日(月)  採血     入院46日 手術から14日
   23:00~5:00 まで数回目覚めたが、よく眠れた。
・頭頸科、歯科、緩和ケア科の診察
 緩和ケア科の先生にはいろいろと話も聞いてもらい、
 言ってみればカウンセリングみたいなものだな。
 ホワイトボードの筆談でつらいことを聞いてもらう。
・首のこり、重さ、最高か 
 どんな体勢をとってもつらく、本を読むのも困難


◎夕刻、担当医H先生来室 
 ほっぺやエラの腫れ、強ばり等について、
「のどや首周り、かなり切っていじっているので時間かかる。
 数ヶ月単位のスパンで見て欲しい。リハビリで少しずつ」


6月16日(火)入院47日 手術から15日
 23:00~4:30  数回目覚めるもまずまず  
・頭頸科 8:30 ・歯科13:30 
 歯科の診察で、初めて自分で歩いて7階から2階の診察室へ 
 すごくしんどいし、人の目が気になる
・シャンプー 15:30
 


6月17日(水) 採血  /  頸部CT 入院48日 手術から16日
   23:30 ~5:30  数回目覚め
・頭頸科 8:30 喉の傷の「ガーゼは汚れているが、傷は良くなっていると思う」  
・再度頭頸科診察室18:20 
 主治医M先生によって、また喉を切開したもよう 痛み少なし(^_^) 
・歯科10:00 病室で 口腔ケア  
・リハビリ科 S先生 明日から部屋へ来てマッサージします」
                 うれし!!(@^▽^@)
◎担当医H先生来室19:30 
「首へのマッサージやリハビリはまだ早いけれど、
 他の部位へはリハビリをこれからどんどん入れていきます」   


 
もう頭には、
明日のマッサージのことしか頭になかったです。