tongue twister のブログ

平成27年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(笑)(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

報われる : 310

4月25日(火)晴曇  退院して611日 / 手術から693日


仕事で外に出る用事があって
道を歩いていたら、
対向してきて通り過ぎた車が急に止まり、
後ろから私の名を呼ぶ女性の声。


車から降りて
私の元へ走り寄って来てくれたのは、
以前の職場の用務員さん。
本当によく働いていただいた。



最後に会ったのは
私がまだ表向きは健康そうに働いていたときだから、
もう3年以上も前になるか、、、。



近づいてきて私の顔を見るなり、
大粒の涙を流しながら
「よかった」「本当によかった」と繰り返す。
「お会いしたかった」とも。


そんな彼女を見ていると、
思わずこちらまで目頭が熱くなった。



私がここまで回復したことを
そこまでして喜んでくれる人がいる。
道行く人が大勢いる往来で、
他を気にすることもせずに涙してくれる人がいる。


感謝。


生きていてよかったと
心から思える瞬間だった。
心身共につらかった
あの闘病の日々が無駄ではなかったのだと、、、。



がんという病は
奪い去るものも数多いが、
その一方で
大きな贈り物を与えてくれることも時としてあるのだ。



Cancer gift


これからも
それを糧にがんばる。


歪 む : 309

4月24日(月)晴  退院して610日 / 手術から692日


数日前から
少し違和感を感じていた。
けれどそれが具体的にどこの、そしてどんな不具合なのか、
自分でもはっきりと特定できなかった。


けれど昨日やっとそれがはっきりした。
書類の中の表を見ていてそれに気づいた。


左目の視界の上の方で、
直線状の物を見たときに
それが部分的に歪んで見えていたのだ。
特に視線を移動したその瞬間に顕著。



そこでこの症状で思いついたのが
最近よく言われている「加齢性黄斑変性」というやつ。
欧米では失明の原因の第1位らしい。


ああ、おそろしや (°□°;)



で、今日眼科へ行ってきた。


数種類の検査の結果、
大きな病変は見当たらないが
網膜に気になる箇所がふたつほどあり、
5月のゴールデンウィーク明けに
瞳孔を開けたり、造影剤を用いたりの詳しい検査をすることに。


「黄斑変性の類いでしょうか」の問いに
「そうかもしれません」とのこと。



あーあ、
がん検診の
注射した瞬間に「かぁー」と体の内側が熱くなる造影剤。
MRIやPETではこれまで何回も、
そしてこれからも経験していくだろうけど、
まさかそれ以外でも使うようになるとは、、、、。


でも目は大切だから
シカタナイ (>_<。)


妖しの空間 再び: 308

4月22日(土)晴  退院して608日 / 手術から690日


昨年に引き続き、
今年も隣の市にある牡丹で有名な法安寺へ行く。
県内最古で、
聖徳太子ゆかりの飛鳥時代に建立された古刹。


観光客や地元の見物人がいなくなるのを見計らって
夕方5時半頃に着く。
日没前に提灯に明かりが灯され、
独特な異次元空間になるのだ。
                                            門をくぐると、お寺のにゃんのお出迎え

                 

    境内から霊峰石鎚が見える


既に牡丹の盛りは過ぎており残念だったが、
それよりも
自分以外誰もいないこの異次元空間を独り占めできて満足。
にゃんと自分だけの妖し空間、、、。


              


 

                            


                                                


今年もこの空間に身を置くことができた。
来年もまた、
この非日常を味わいに来るのだ。


上の写真に写る本堂で、
お賽銭あげて
ちゃんとお参りもしたし、、、。


だから、
きっと来られるはず。