tongue twister のブログ

平成27年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(笑)(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

かけうどんとメイストーム : 797

3月17日(日)晴時々曇  退院して1304日 / 手術から1386日


日差しは春の陽光そのものだが、
嵐のような突風に
庭のほころびかけた木蓮の蕾が激しく揺れる。
一足先にたくさんの花を咲かせたユキヤナギの小さな花びらが風に舞う。


                         



昨日の昼食は、
隣の市の「さぬきうどん」と銘打ったセルフのうどん屋さんへ食べに出かけた。
ほんの少し緊張しつつ、かけ中を自分で注文。
「け」の音を発しにくいが一発で通じてよかったよかった。


そして
自分のすぐあとに注文した人も自分と同じかけ中を注文したのを聞いて、
ふとある考えがひらめいた。
「勝負したろ」
その方が見えるところに位置を取り、
ほぼ同時に食べ始めた。


で、結果は、
死にものぐるいで食べたにもかかわらず惨敗。
約2分ほどの差をつけられた。
相手が悪かった。


悔しくて悔しくて、なんてことはまったくなく、
むしろ清々しい気持ちで満足だった。
なぜなら、仮に1年ほど前であったなら、
かけ中(1.5玉)を注文しただろうか。
さらに無謀にも、食べる速さを誰かと競うなどという暴挙に出ただろうか。


春の訪れが少しずつ確実であるように、
我が食に関する力も知らず知らずのうちに確実に回復しているのだと、
変なところで満足していたのだった。


おかげで、
うどん食って少し胃が重かったわ。
次回は成人男性とは勝負しない !
女の人にターゲットを絞る !!

ひきかえに : 796

3月13日(水)晴  退院して1300日 / 手術から1382日


天気はいいが終日風強く、
花粉症患者にとってはつらい1日だった。
ああ、それにしても目がかゆいかゆい。
目薬が効かぬ。



術後3年9ヶ月が経過して
今のところ順調に過ごせているけれど、
最近あごから首の辺り、すなわち舌とリンパ節の切除でメスが入った周辺の、
けっこうな突っ張り感が気になっている。
それと皮弁採取した右足大腿も同様につらい。
自然と少し足を引きずるような歩き方になっている時がある。
肩から背中にかけての突っ張り感と感覚麻痺もなかなかだ。


その他いろいろと不都合があり
我慢できないほどではないけれど、
たまにつらいなと思うときがある。


でも仕方ないよな、これくらい。
なんといっても命の代償だもの。


それくらいのこと。


でも、たまにふとそれくらいのことが、
重くなるときがあるんだなあ。


心臓バクバク : 795

3月11日(月)曇後晴  退院して1298日 / 手術から1380日


堀ちえみさんのブログを読んでいると、
この人は
なんて研ぎ澄まされた感覚を持ち、
そして
なんてまっすぐで気づきの多い人なんだろうと、
何度も思わされる。


一芸能人というだけでなく、
母親として、そして人間としても
素晴らしい人なんだろうなと感じずにいられない。


そして彼女の日々回復していく過程において、
自分自身の闘病の日々と重なることも多々あり、
「ああ、そうそう俺もそうだった。その通りだ」
などとと一人勝手に共感することも多い。


たとえば数日前の記事で
彼女が病院内のコーヒーショップで「アイスコーヒー」を注文する場面。


  少し並んで注文。
 この喋り辛い状況で上手く注文できるのか?
 「すみません」「アイスコーヒー小さいの下さい」
 「はい」
 やった! 聞き直しされなかった。
 「はい?」とも言われなかった。
 心臓はバクバクです。



退院して初めて一人で外食しようと入ったラーメン店。
ラーメンのラは発音できないから、
醤油か味噌かで注文しよう。
だが、醤油のシの音が出しにくい。
ほんとは醤油ラーメン食べたいのに「ミ・ソ」と注文。
お姉さんちょっと怪訝そうだったが「はい、味噌ラーメンですね」と。


通じた。
店に向かう車の中から既に緊張してたけど、うれしかったね。
ひとつ社会復帰できたようで。


心臓バクバク。
よーく気持ち分かりますよ、ちえみさん。
よかったね。