tongue twister のブログ

2015年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

こもごも : 720

9月27日(木)曇時々雨  退院して1133日 / 手術から1215日


厚い雲間から青空が顔を出したかと思えば
雨が時折ぱらついたり、そしてまた照ったり曇ったり。
はっきりしないお天気だったが、
夕刻前には青空が広がり秋らしい爽やかな夕暮れになった。


 


       


              


     


昨日の診察で知らされた担当医H先生の異動のことが
気持ちの底の方に居座ったままで、
まだ3か月先のこととはいえ
入院中の悲喜こもごも思い出されて
今からすでにさみしい。


自分は
人との別れを、
こんなにも悲しむような人間だったかとふと思う。




次の診察は12月末。
H先生による最後の診察。


思い出の中に多くの悲しみや喜びがあって、
そして様々な思いがあり、
どう感謝の気持ちを伝えればよいのか、
今は思いもつかないでいる。

半泣き : 719

9月26日(水)曇  退院して1132日 / 手術から1214日


退院後、29回目の診察日。
下道を使っての約1時間15分、50kmの道のり。
途中、広大な麦畑の中の農道を「姫神」を聞きながら行く。


 


血液検査、胸部X線、造影MRI、触診と鼻からのスコープ等、
すべて異常なし。
「最高の結果です」との担当医H先生の言葉に安堵のため息もつかの間、
診察の最後にH先生から「ショックなお知らせが、、、」ときた。
はっと思ったが、なんのことかすぐに察知した。


「12月が~さんを診る最後になります」



ええぇー!、嘘だろ~、どーして?
なんてこったい!!
いろんな思いや言葉が脈略なくなくあふれ出す。



「12月の最後の診察でいきなり言うのもなんなので」
「万全のことをして引き継ぎをますから」


そんなことより、
H先生にずっと診てもらいたかったのに、、、。



今日の検査のヨロコビなどショックでどっかいっちまったよ。
ええ歳したおっさんが、
半泣きになりまちた。

29回目の勝負 : 718

9月25日(火)晴時々曇  退院して1131日 / 手術から1213日


明日は退院後29回目のがんセンター診察日。


形成外科、歯科、
そして血液検査、胸部X線、造影MRIの検査結果を待っての頭頚科診察と
そりゃもう大変です。


PET-CTがいちばん緊張するけれど、
MRIもなかなかだ。
そういやぁ昨年5月の造影MRIでは、
「転移を疑わせる所見あり」との診断を受け、
さらにその翌週には急遽PET-CTの検査を受けた。


結局「注意して観察していきましょう」ということで
今日まで何事もなくきているのだけれど、
いつなんどきどのようなことになっても不思議はないのだ。
なんたってステージⅣの進行がんですから。


ふだんはそのことが意識に上ることは少なくなったが、
ふいに思うことがある。
で不安になって少しオロオロしたりもする。


でも、
いろいろ思い悩むのは1日20分までと心に決めて
これまでずっとやってきた。


がんに罹患したり大病を患うと
ノイローゼになったり鬱病を発症したりということをよく聞くけれど、
幸い自分にはそれがなかった。
これが辛さの極限かと思うところまで来ても
そうはならなかった。


生まれながらの気質なんだろうかねえ。



先日「野菜党」さんのブログでも紹介されていた 良寛和尚の、


 散る桜 残る桜も 散る桜


の句が、
妙にストンと腹におさまる今日この頃。


とかなんとか言いながらも、
散り際はきっと情けない醜態晒しそうだが、
ま、それも仕方ないか。


だって凡人だもの。