So far, so good. : 1049
4月28日(金)晴 退院して2826日 / 手術から2908日
遠く山々の緑が目に清々しくも美しい。
ふるさとの
山に向ひて
言うことなし
ふるさとの山は
ありがたきかな
啄木のこの歌が自然と思い起こされるのは、
いつもこの時期だ。
うっすらと霞む山々に時折目を遣りながら、
庭のヤマモモと柊、そして背が高くなりすぎたユーカリの枝を
汗をかきながら切り落とす。
術後8年が経過。
おかげで、大病を得て失ったものを思うことも少なくなってきた。
だがそれと同時に、
失ったことで見えかけていた大切なことさえも忘れがちになっている。
駄目だなあ、それでは。
日々繰り返される当たり前の生活の中に、
あふれかえっているであろう小さな幸せに、
気づける自分でいられるよう。
失ったものは大きかったけれど、
我が人生、
So far, so good.
酒がうまい。