残念です : 793
3月6日(水)曇後雨 退院して1293日 / 手術から1375日
昼前から降り続く雨と
空一面に広がる灰色が、
冬のうら寂しさをいっそう増幅する。
目を閉じると、
クラシックギターで演奏される『G線上のアリア』のもの悲しい旋律が
頭の中を駆け巡る。
花粉症の薬のせいで、
気を許すと意識を失いそうになるくらいに眠い。
春が一年でいちばん嫌な季節である理由のひとつがこの花粉症だ。
大病ののち、
今なお何事もなく生きていることの意味を
ふと思うことがある。
病を得て、
自分の命には限りがあるのだという
まったくの自明の理を初めて現実のこととして実感した。
限りある生命であるからこそ、、、。
だから
いったいどうだというのか。
堀ちえみさんのような鋭敏な感性が羨ましい。
もしその何分の一かでも自分に備わっているのであったなら、
もっとさまざまな Cancer Gift を得られただろうに。
それが残念です。