tongue twister のブログ

平成27年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(笑)(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

勝利の代償 : 850

7月20日(土)雨  退院して1429日 / 手術から1511日


日付が変わって木曜の1時過ぎの就寝中、
何か違和感で目が覚めた。


その違和感のある辺り、
左前腕部を豆球の薄明かりの中で目を凝らして見る。


と、そこに12、3センチほどの細長く黒いものが、
不気味に蠢いて、、、。


これはまずい!
と反射的に右手で払いのけたのがいけなかった。


その瞬間、そいつがいたあたりに、
蜂に刺されたような鋭い痛みが走った。


すぐに明かりを点け、
ティッシュを何枚も重ねて持ち、見失ったそいつを探す。


いない!   畳の上をくまなく目を走らすが見つからない。
掛け布団の中か。  が、いない!! どこだ?
座卓の天板裏にもいない。
で、思いついたのが敷き布団の裏。
そいつをはじき飛ばしたのが布団と離れた方向だったので、
思いつくのが遅れた。


覚悟を決めて、
ゆっくりと頭側の方から敷き布団を持ち上げる。
その半分ほどをめくったとき、
そいつはいた。


再び激しく蠢き始めたそいつを、
狙いを定めて分厚く重ねたティッシュで押し潰す勢いで押さえつける。
そして捕獲したそいつを包んでいるティッシュを、
渾身の力をもって握りつぶす。


勝った。
そいつに勝利したのだ。



が、その代償は大きかった。
ズキンズキンと心臓の鼓動と連動するように痛みが押し寄せてくる。
勝利した高揚感とその痛みで、明け方近くまで寝られなかった。
そして最初は小さい歯形と少し赤みが差す程度の傷口が、
時間の経過とともに赤く腫れ上がり始め、
2日以上経った今もまだ毒素が体内で広がっているのだろう。
熱を発しながら腫れる範囲が拡大し続けている。


昨夜は職場の飲み会で、
アルコール大量摂取で体内から消毒してやる、などどうそぶいていたが、
当然そんなことは効果なく、
逆に血流よくなって毒素が余計まわったかもしれない。
木曜は直径10センチほどの腫れが、
今では右手の肘から手首までのほとんどが、赤く分厚く腫れ上がっている。


家にあったステロイドの軟膏を塗ってしのいでいるが、
まだまだ範囲が拡大するようなら、皮膚科へ駆け込まないといけないだろう。
幸いアナフィラキシーショックのようものはないが、
次に噛まれたときには注意しないといけない。



生まれて初めてムカデに噛まれた。


まだ他の奴が、家の中で蠢いているかもしれない。

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