思い知る : 960
10月12日 (月) 晴時々曇 退院して1879日 / 手術から1961日
近所の田んぼでは、この数日で稲刈りのほとんどを終えた。
台風接近で少し早めの刈り入れだったか。
刈り入れの様子は、いつまでも飽くことなく眺めていられる。
収穫の喜びがこちらまで伝わってくるようで。
長閑そのもの。
匂い立つような藁の匂いは郷愁をそそる。
穏やかで充足した時間が過ぎてゆく。
風に乗り、ときおり金木犀が微かに匂う。
こんな田舎に生まれ育ち、
そして人生の後半をこの地で過ごせることを幸せに思う。
若い頃、
何もないと思っていたこの場所に
全てがあると
思い知る。