一生懸命にご飯食べて、、、: 782
2月3日(日)曇 退院して1262日 / 手術から1344日
先日の、俳優柄本明さんの最愛の奥様の「お別れの会」で
その思いあふれる喪主あいさつに、胸が熱くなった。
「毎日毎日、覚めない夢の中にいるようで。
まだどこかにいるような感じがしています」
一昨年8月にがんが見つかっかったとき、すでにステージ4で、
「残念ですよね。64歳ですから。
何とか寿命だったと考えようと思ったけれど、
不条理な思いは否めません」
2人は毎朝、近くの喫茶店に行くのが日課だったそうで、
亡くなった翌日にも1人で喫茶店に行ったが、以降、足を運ぶことができなくなった。
「今は和枝ちゃんと行った喫茶店に行けないんですよ。
何か思い出しちゃうから。
いい人でした。正直にバカがつくぐらい、天然でいい人でした。
いつも一緒にいました。
こういうことになるとは思わなかったんで」
榎本さんの言葉一つ一つに、悲しさと寂しさが募る。
2人が喫茶店にいた時に
偶然通り掛かった写真家浅井慎平氏が撮ったという祭壇の遺影の、
はじけるような笑顔が
なおさら喪主の深い悲しみと対比される。
「何か泣けない感じもある。泣きますけど」
そして
「一生懸命にごはんを食べて、寝るようにしています」
の言葉に胸が詰まりそうになった。
死はまったく不条理なのだと、
榎本さんの悲しみに触れ改めて思う。