心の底からの祈り : 844
7月7日(日)晴 退院して1416日 / 手術から1498日
天の川をはさんで向かうように、
織姫星のベガと彦星のアルタイル。
若いときから、どっちがどっちだったかいつも忘れてしまう。
その二つと、名前は忘れたがあと一つの星を結んで、
「夏の大三角」と言ったはずだ。
でもそんなことしたら、せっかくのロマンチック話が、
三角関係みたいで話がややこしくなるではないかなどと、
けしからん事を考える。
また、一年に一度の逢瀬というけれど、
実際には15光年もかかるのだから、年に1度のデートとはいかないよなあ、
とこれまた無粋なことを思ったりする。
入院中に、
短冊に何か書いて下さいねと看護師さんに言われてなんと書いたっけ。
エレベーターホールに飾られた笹飾り。
患者本人や家族の短冊に込められた思いを、
憑かれたように1枚1枚何度も読んでいるうちに、目頭が熱くなった。
あんなにも心の底からの祈りを
未だに知らない。
あれから4回目の七夕がやってきた。