静心なく : 1017
4月11日(月)晴後曇 退院して2445日 / 手術から2527日
いつの間にやら気温が20度を軽く超えるようになり、
急な温度の変化に、
春物の服の準備が間に合わない。
拙宅の狭い庭では、
ユキヤナギがあっという間にその盛りを終え、
代わりに芝桜とマンサクが満開だ。
スズランによく似た薄ピンク色のブルーベリーも、
釣り鐘のような可憐な花が鈴生りだ。
酒蔵会社でのアルバイトを辞め、
今の会社にお世話になり始めてはやひと月半になろうとしている。
慣れぬ仕事に気疲れし、
責任者にダメ出しされてばかりの毎日だが、
「なにくそ今に見ておれ」
と年甲斐いもなく気力を振り絞る日々。
悩みに悩んだ末の自身の選択に、
誤りはなかったのだと後々思えるようにしたいものだ。
昨日は日頃のストレス忘れられるかなと、
バイクにまたがり50キロほど走ってきた。
流れる景色を目にしている間は、爽快な気分を味わえた。
立ち寄った夕刻の人気のない古刹では
立派な桜の老木から
残り少なくなった花びらが静々と舞い落ちる。
ひさかたの光のどけき春の日に静心なく花の散るらむ
などとひとり幽玄世界の非日常をさまよう。
ああ、
静かなる無常観。
あすも頑張るか。