Unimaginable : 918
4月30日 (木) 晴 退院して1714日 / 手術から1796日
庭でハナミズキの桃色の十字が風に揺れる。
シャラの黄緑色の葉が目にやさしい。
そして群れなして咲き乱れるジャスミンのむせ返りそうな香りはどうだ。
ここから目に見える範囲の小さな世界においては、
何もかもが穏やかで平和な時間が刻々と流れていく。
毎年繰り返されるいつも通りの春の光景だ。
入学式が、このコロナ禍をきっかけに
欧米諸国と同じく9月になるかもしれぬ。
とすると、卒業式は7月か。
酷暑と残暑厳しい中で挙行される卒業式と入学式。
どうなんだろうね。
私にはさっぱりそれらのイメージが像を結ばない。
出会いと別れには、
やっぱりサクラが必要だ。
だが今は、
そんな長年慣れ親しんできた慣習や伝統に執着した感情論などよりも
もっと優先すべきことがある未曾有のたいへんな状況なのだろうな。
ただ、悲しい。