tongue twister のブログ

2015年5月26日、舌癌(StageⅣa)の手術(舌亜全摘・両リンパ節郭清・腹直筋皮弁による再建術)を受けました。ところが数日後の6月1日朝の診察で、まったくの突然に緊急再手術決定。なんと、最初の手術20時間、再手術13時間、計33時間(゜o゜;;

心身共に回復してきた今、それらの日々を振り返り、今度は私が誰かを励ますことができれば、との思いでブログ初挑戦です。 

術後4日目の頃 : 338

5月31日(水)   晴曇  退院して647日 / 手術から729日


2年前の今日、
手術から4日目。


それより10日ほど後に
もう少し元気になりかけてから記憶を頼りに書いたメモから。



・両側を医師や看護師に支えてもらいながら
 初めて歩行器を使ってよたよたと診察室へ行く。
 こんなにも弱ってしまうものかと茫然とする。
   とにかく息が苦しい。
 
・朝と昼過ぎの2回、
 医師3人と看護師2人についてもらって数分歩く。  
 頭が上に上がらず、歩行器にもたれかかる状態。
 先生に「頭を上げて」と言われるが上がらない。
 ゆっくりと足を1歩ずつ出すのさえ呼吸が苦しく、
 途中で何度も休憩して息を整える。


・首、肩、腕等猛烈な強ばりが辛く、
 寝ても座っても楽な姿勢というものが見つからない。


・目の焦点合いにくいのと、
 腕と肩の強ばりがつらくメールを打とうとするも断念。


・眠剤を使っても昼夜を問わず眠れず、
 消灯後の夜がつらい。



心身共に限界に近いツラい日々が続いていたが、
1日ごとに確実に楽になっていくのだと
自ら言い聞かせて堪え忍ぶ毎日だったが、、、、。



この翌日に
信じられないことが起こるのだった。

夢かうつつか : 337

5月30日(火)   晴  退院して646日 / 手術から728日


今日は県内各地で夏日。
我が地元でも30,9度まであがったそうな。
だが湿度がそう高くないので、
日陰にいる分にはそよ風が心地よいくらいだわ。



昨日のブログで、
2年前の手術後のことを書いた。
当時の苦しかったことを回顧することで、
回復した今が
いっそうありがたくうれしい。



2015年の5月26日から27日にかけて20時間の拡大手術。
その後2日間ICUで過ごし、
29日の昼前、
診察室の真ん前にある重症患者に与えられる個室へ生還。



そして2年前の今日の朝、
数名の医師や看護師の手助けで上体を起こし、
5分ほど座った状態になる。


自分ひとりでは上体を支えられない。
こんなにも簡単に人というのは弱くなるものなのかと、
まだ朦朧とした頭で思ったことを記憶している。
何より、
息が苦しくて逃げ場のない恐怖感を覚えた。


気管切開しているものだから、
喋ろうとすると喉のカニューレと呼ばれる器具の穴から
ヒューヒューゼイゼイと音が漏れるだけ。
意思の疎通は、
ホワイトボードと表情で。
ボードに文字を書くのさえしんどくそしてもどかしくて、
イライラして悲しくなった。


体のあちこちに
診断用のコードやらドレインやら計7本くらい?)
まるで改造人間。


あーあ、
こんなことになっちまった、、、。
あーあ、
どうなるのだろうな、、、。



夢とうつつの間を行きつ戻りつしながらも
そんなことを思ったりしていましたね。

思い出すのもツラい : 336

5月29日(月)   晴  退院して645日 / 手術から727日


2年前の今日は、
頭頸科、形成外科、麻酔科、歯科合同による20時間の拡大手術の後
ICUで2日間過ごして、
個室に戻ってきた日。


ICUでは、
朦朧とした意識の中で
個室に戻ることばかりを思い、
悪夢にうなされながらも何十回も
看護士さんに日にちと時間を聞いていたようだ。



個室に戻れたことはうれしかったが、
想像を超えた苦しさはICUの2日間とまったく同じだった。


身の毛のよだつような悪夢、妄想、幻聴や幻視などの幻覚。
そして何よりつらかったのが
息苦しさと
縫合した血管保護のため、
寝たままの状態で頭を動かせないこと。


おまけに気管切開をしているために声が出せない。
苦しい状況を上手く伝えられないことからくるストレスも、
さらに状況を悲惨なものにした。


ただ唯一救われたのは、
不思議とたいした痛みを感じずに済んだこと。
これは痛み止めのおかげか。
でもその影響で
妄想、幻聴や幻視などの幻覚を招いたのかもしれないな。



とにかく、
ツラかった。